万年筆初心者のためのオススメ低価格ペン5選
上の画像はイメージ、サムネイル用です。
万年筆の購入を検討しているみなさん、こんなことを思ったことはないでしょうか?
「万年筆買うの初めてなんだけどどれ選べばいいの?」
「万年筆を使って書くのも初めてだから自分に合うものが何か分からない」
「持ち方も書き方も分からない」
「調べたら難しそうだし想像以上に値段も高いしやめておこうかな」
などなど。
これらは万年筆の世界に踏み込んだ瞬間にぶつかる一種の壁のだと思います。(勝手な予想ですが、ほとんどの人が最初に経験することではないでしょうか。管理人もその一人でした。)
そして、これらの質問にパッと答えるのは簡単なことではなかったりします。
何故なら判断の基準となる情報が不足しているからです。
万年筆は洋服と同じようなもので、サイズもデザインもどこか似ているようでみんな異なっていますし、それを買う側の体格も好みのデザインも違っています。
ペンの長さは短いほうが良いのか長いほうが良いのか、軽いほうが良いのか重いほうが良いのか、太いほうが良いのか細いほうが良いのか、本当に千差万別です。
というわけで、記念すべき一本目の万年筆で大失敗をしないためにも、求める基準や条件をしっかりと作りましょう!
このページでは以下の条件をもとに、海外で評価の高い万年筆を簡単に紹介していきます。
- 低価格(5000円以下)であること。
- 握りやすくて、初めてでも書きやすいこと。
- 入手しやすいこと。(2018年の時点で生産終了していない、個人輸入等ではないもの)
LAMY safari(ラミー サファリ)
低価格で使いやすい万年筆と言えばコレ!
海外でもビギナー向け定番として真っ先に名前が挙がるペンで、二人に一人が所有していると言われるほどです。
大きな特徴として
- 3000円前後で手に入る。
- グリップの形状が三角形で握りやすくて書きやすい。
- ペン本体のカラーバリエーションが豊富。
値段が安いのはもちろんですが、このペンの真価は2番目の項目で触れた通り「握りやすさと書きやすさ」にあります。
こちらの画像のように、持ちやすいようにグリップが加工されているんです。
万年筆は(その人が元々持っている書き癖にもよりますが)シャープペンやボールペンと同じ感覚では書けません。
しかし、このラミー サファリなら握り方をアシストしてくれるので、自然と万年筆の書き方が身につくんです!
このような特徴から子どもへの初めての万年筆ということでもオススメされています。
また、ペンのカラーバリエーションも豊富なので、自分の好きな色を選べるのも良い点でしょう。
サファリユーザーの中には使用するインクの色に合わせて選んでいる人もいるようです。
ちなみに書き味はカリカリとしています。これを「紙に引っかかるような感じがする」と思う方もいれば「万年筆で書いてるって感じがする!」と思う方もいます。
ラミーの製品に興味がある方は下記をご覧ください。
LAMY公式ページ→http://www.lamy.jp/
Kaweco Classic Sport(カヴェコ クラシックスポーツ)
Kawecoと書いてカヴェコと読むこのメーカー、実は創業135年を超えるドイツの老舗万年筆ブランドです!
先ほどのラミー サファリと同様に3000円前後で購入できますが、その特徴はまるで違います。
なんと、無数にある万年筆の中でも屈指の短さとコンパクトさを誇っているんです!
水色のペンがクラシックスポーツで、黒色のペンがサファリです。
それぞれキャップを閉めたところと、キャップをペンの後ろにつけたところの比較ですが、これを見れば一目瞭然ですよね。
それもそのはず、このクラシックスポーツの長さは約10cmしかありません。キャップをつけても13cmほどしかないんです。なので安くて短いペンを求めている方には最適と言えるでしょう。
クリップはついていませんが、スーツの胸ポケットにすっぽりとおさまるサイズなので持ち運びも問題ないと思います。
さらに、キャップが六角形なので机の上に置いても転がりにくいようになっています。
書き味のほうもなかなか良いもので、少しくらいラフに扱ってもしっかりと書くことができます。万年筆に慣れていない方でも扱いやすいペンでしょう。
どちらかというとカリカリと書くタイプのペンですが、サファリには及ばないと感じます。
カヴェコ スポーツシリーズは種類が豊富で、今回紹介したクラシックスポーツ以外にも、同価格でかわいい色合いのスカイラインスポーツやスケルトンボディのアイススポーツなどがあります。
ここで全てを取り上げるのは困難なので、申し訳ありませんが興味のある方はグーグル等で検索をしてみてください。
TWSBI ECO(ツイスビー エコ)
元々筆記用具のOEMを行っていた台湾の会社が2009年頃に立ち上げたブランドです。
TSWBIの歴史はまだ10年ほどしかないので大手のブランドと比べるとまだまだ浅いほうですが、OEM会社としては40年以上の経験を積んでいるので技術力は非常に高いです。
そしてコストパフォーマンスに優れた万年筆を作ったことで国内外で一躍有名になりました。
特に海外ではツイスビーユーザーが多いらしく、このペンに関するスレッドが頻繁に立っているほどです。といっても日本での販売価格は約4500円でサファリやクラシックスポーツよりも1500円ほど高くなってしまいます。
それでもなおコスパに優れていると言われているわけは
- これ一本で万年筆の醍醐味が味わえる。
- インク容量が他の万年筆の1.5倍から2倍近くある。
- 透明で綺麗なボディだからインク残量が非常に分かりやすい。
- 付属のキットで分解してメンテナンスができる。
万年筆と言えば、ペン先をインクボトルに浸して使うイメージがあると思います。実際にほとんどの万年筆はコンバーター(インク吸入器)を使うことで、ペンにインクを補充するという一種の儀式を楽しむことができます。
しかし、このコンバーターというものは最初からペンに付属しているものもあれば別売りのものもあり、なおかつ規格が合っていないと使えないこともしばしばあります。初心者の方にとっては少しばかり混乱してしまうかもしれません。
一方このツイスビー エコには吸入器が内蔵されているのでコンバーターのことを気にする必要はありません。つまり、ツイスビー エコとインクボトルさえあればすぐにでも楽しむことができるんです!
吸入できるインク量も桁違いと言っていいほどで、他社の万年筆やコンバーターの約1.5倍から2倍にもなります。単純に考えるとインクの消耗=吸入の頻度は半分くらいになるので、「吸わせるのは楽しいけど、いっぱい書きたいから」という方にはぴったりの万年筆です。
またペン本体が透明なのでインクの残量が非常に分かりやすいので、「あとどれだけ残っているのかな、まだ書けるかな」と不安になったり煩わされることもありません。
ラミー サファリにも残量確認用のインク窓がついていますが大きさは小さ目なので、視認性においてはツイスビー エコに軍配があがります。
そしてこの透明なボディにインクを入れるととても綺麗に見えるので、様々な色を入れて楽しんでいる方が多いのも特徴です。
ツイスビー製品には分解用のキットが付属していてメンテナンスがしやすいので、別なメーカーのインクを入れるのも非常に楽です。ただしあまり頻繁に分解するのは控えたほうがいいと個人的には思っています。
改良されたため今ではほとんど聞かなくなりましたが、以前はペン本体にヒビが入ってインクが漏れることがありました。(製品の当たりはずれや使用する環境にも左右されると思われます。管理人が所有しているエコは今のところクラックは起きていません。)
書き味もスムーズでインクの上をスイスイと滑っているかのような感覚で書くことができます。
まずはこのペンで万年筆の仕組みに触れるのも良いのではないでしょうか。
TWSBIの製品に興味がある方は下記をご覧ください。
TWSBI公式ページ(英語)→https://www.twsbi.com/
パイロット コクーン(海外名:Pilot Namiki Metropolitan)
みなさんご存知の国産文房具ブランドのパイロット社製万年筆です!
こちらの製品紹介ページに書いてあるとおり、繭のように丸みを帯びたシンプルなデザインと、程よい重さで握りやすく手に馴染む万年筆です。まさに老若男女問わず万人にオススメできる一本となっています。
値段が3000円前後で握りやすく書き味も非常に良いことから、「初心者向け、もしくは最初の一本目の万年筆」という点においてラミー サファリとは双璧をなしています。
そのサファリが主にグリップの形状を用いて書きやすくするタイプだとするなら、こちらのコクーンは絶妙な重量配分とそのバランスを用いて自然体で書くことができるタイプだと言えます。
コクーンはニブ(ペン先)がスチール製のいわゆる鉄ペンと呼ばれるものなので書き味は本来なら固めですが、実際に書いてみると意外と柔らかいという印象を受けます。引っかかりを感じることはなくサラサラとした書き心地です。
ツイスビー エコのような吸入仕様ではありませんが、別売りのパイロット製コンバーターが使えるので、それを装着することでインクの補充も楽しめます。
さらにコクーンのキャップと本体は真鍮で出来ているので非常に丈夫です。万年筆をぶつけたり落としたりするのはご法度ですが、この頑丈さのおかげで持ち運びのときの精神的な負担は和らぐと思います。
品の良い落ち着いたデザインかつ癖がないスタンダードな万年筆なので入門にはぴったりでしょう。
筆記時に重心を大事にする方や「まずは国産ブランドから」という方にもオススメです。
プラチナ プレピー(海外名:Platinum Preppy)
もうすぐ創業100年を迎えるプラチナ万年筆が販売しているプレピーです。
この万年筆の特徴は四つあります。
- なんとお値段たったの300円!
- 1年放置しても中のインクが乾かない。
- カラフルなインクが楽しめる。
- 極細か細字用万年筆の定番。
パッと見ただけでは蛍光ペンやボールペンのようですが、これは歴とした万年筆です。そしてその実力は「300円のペン」とは思えないレベルなんです。
万年筆というものはキャップを閉めていたとしても、未使用期間が長いと中のインクが固まってしまい使えなくなってしまいます。こうなるとぬるま湯に浸けたり分解して洗浄しなければなりません。(乾くまでの期間は個体差や使用環境で変わります。)
しかしプラチナの万年筆はこの「乾き」に強いと言われています。その中でも一部製品に搭載されている「スリップシール機構」は1年間放置しても中のインクが乾かないという優れものです。
この仕組みがプレピーにも搭載されているので、キャップをきちんと閉めておけば中でインクが乾いて固まってしまうこともありません。
プレピーは最初から入っているインクの色がボディカラーと同じになっています。なので、細字タイプであればカラーバリエーションは全部で七つとなります。
万年筆でもボールペンと同じ感覚で手軽にカラフルなインクを楽しむことができます。特に赤色は活躍の場が多いでしょう。
そして極細や細字用万年筆の定番でもあります。
左から順に極細、細字、中字です。
一番右の中字0.5mmは一般的な0.5mmのボールペンと同じサイズですが、実際に書いてみるとプレピーのほうが若干太く見えます。これはインクの滲みや筆圧によるものだと考えられます。
それぞれの文字の太さはこのような感じです。やはり極細の0.2mmが目を引きます。メモやノートに細かく書きたい場合にはぴったりの太さではないでしょうか。
書き心地に関してですが、極細となるとカリカリ感が大きく、中字になるとサラサラ感が大きくなるといったところでしょうか。細字がちょうどその中間に位置すると感じます。
ニブはスチールですが、少しだけしならせることもできるので、プレピーで筆圧のかけ方を学んだり遊んだりするのも良いかもしれません。
とりあえず万年筆を使ってみたい、国産で極細か細字が欲しい、という方にはもちろんのこと、既に万年筆を使用している方にも大変オススメのペンだと思います。何といっても300円ですから!
プラチナ プレピーのラインナップはこちらからご覧になれます。
プラチナ プレピー公式ページ→http://www.platinum-pen.co.jp/fountain_preppy.html
いかがでしたか?
ここで紹介したペンはあくまで一例です。万年筆にはたくさんの種類があり、それこそ人それぞれ、思い思いのオススメのペンが存在します。
万年筆の世界は非常に広く深いものですが、だからこそ自分に合うペンが必ず見つかると思います。当ブログの記事がその一助になれば幸いです
引用元:https://www.reddit.com/r/fountainpens/comments/13isgr/guide_to_getting_your_first_fountain_pen/
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