外国人「万年筆からインクが出てこなくて書けないんだけど……」怠りがちな万年筆のメンテナンス。インクの特性と相性にもご注意を！

※グリッターインク（Glitter ink）はラメが入っているインクのことです。シマーリングインク（Shimmering ink）とも言います。ラメが入っているので文字や線がキラキラと光って見えます。
通常インクは液体なので（顔料などの粒子が混じっているにしても）そう簡単には目詰まりを起こしません。しかし、ラメはひとつひとつがかなり大きい粒なので、メンテナンスを怠るとすぐにニブやペン芯にこびりついて目詰まりを起こしてしまいます。
ラメに限らず、この手の特殊なインクを使用した万年筆を洗浄する際は、柔らかい歯ブラシなどで優しく擦ったりして落としましょう。

３：投稿者さん

ううん、ずっとOrganics Studio Nitrogenを使ってたんだ。シーニングインクだけど、今まで使ってて何の問題もなかったんだ。

※シーニングインクは筆跡に金属的な光沢がつくもののことを指します。
こちらのインクはブランドによって洗浄が簡単なものと面倒なものがあります。使用頻度にもよりますが、Organics Studio Nitrogenはラメ入りのインクと同じくらい面倒です。
詳細はこちらの「Shade」「Sheen」「Shimmer」についてをご覧ください。

４：海外の万年筆ユーザーさん

ああ、Nitrogenは目詰まりを起こしやすいインクなんだよ。
とりあえずニブを外して数時間水に浸けておいて。代わりにペンフラッシュか超音波洗浄機を使ってもいいよ。

※ペンフラッシュ（Pen Flush）は海外で販売されている万年筆用の洗浄液です。自作することも可能ですが自己責任でお願いします。

※超音波洗浄機は通常のメンテナンスでも非常に有用ですが、ニブのメッキやコーティングを剥がしてしまう可能性があるので注意してください。

５：投稿者さん

Nitrogenがそんなインクだったとは知らなかったよ。他のOrganics Studioのインクも目詰まりを起こすの？

６：海外の万年筆ユーザーさん

一般的に、ギラギラと光沢が出るようなシーニングインクは目詰まりを起こしやすい傾向にあるね。

７：投稿者さん

そうなんだ。教えてくれてありがとう！

８：海外の万年筆ユーザーさん

キャップレスのニブとペン芯はかなり小ぶりだから、強烈なシーニングインクを入れると詰まってしまうんだよ。だから、グリッターインクも含めて、キャップレスで使うのは避けたほうがいいと思う。
それとOrganics StudioのNitrogenとWalden pondは濃度が高すぎて超粘着質なインクになっているんだ。
というわけで、君のキャップレスはしっかり洗浄しないとダメだと思う。もしかしたら、ほんの少しだけ石鹸をつけてすすがないといけないかもしれない。

９：投稿者さん

やってみるよ、ありがとう！

１０：海外の万年筆ユーザーさん

他の人が言ってるように、まずは水に浸けてみよう。
Nitrogenみたいな光沢がでまくるインクはドライアップ（インクが乾燥してニブから流れ出てこなくなること）するのも早いんだ。それにキャップレスはニブを中に格納してもしっかり密閉されてるとは言えないんだ。
だから、インクが出ない場合は無理に書こうとせずに、ちゃんと綺麗に洗浄してからインクを入れ直すといいよ。

普通のインクも入れたまま放置しておくと固まって詰まってしまいますが、シーニングインクやシマーリングインクだとそれとは比較にならないほどの早さで詰まってしまうんですよね。
コメントでも言われているように、Organics StudioのNitrogenとWalden pondは凄まじい光沢が出る代わりに、ものすごく詰まりやすという悪名高いインクです。
日本のインクだと、色彩雫シリーズに何個かシーニングが出やすいインクがあります（例えば山葡萄とか）。こちらの場合は通常の染料インクと同じように簡単な洗浄でも問題ありません。

ちなみに、Organics Studio Walden pondは上手くいくとこんな感じの真っ赤なシーニングが出ます。